2026年7月26日、19歳の加藤麗奈選手がJLPGAツアー初優勝を飾りました。
高校在学中にプロテストを一発合格し、そこからわずか2年での快挙です!
でも、こんな疑問が浮かびませんか?
「そもそも、なぜ彼女はゴルフを始めたの?」 「あの若さで、誰に教わってここまで来たのか?」
実は加藤麗奈選手のキャリアを語るうえで欠かせないのが、シングルプレーヤーだった父親の存在、そしてJLPGAツアー通算10勝を挙げたある名選手の指導なんです。
疲労骨折を抱えたままプロテストに挑んだ日々を、彼女は決して一人で乗り越えたわけではありませんでした。
この記事では、加藤麗奈選手の歩みを整理してご紹介します。
記事のポイント
- 加藤麗奈のプロフィール(年齢・出身高校・大学)
- ゴルフを始めたきっかけと、父親との「夜の練習場」の日課
- 師匠・藤井かすみプロとはどんな人物?
加藤麗奈のプロフィール(出身高校や年齢)
加藤麗奈(かとう・れいな)選手は、2007年3月5日生まれ、兵庫県三田市出身の19歳です。JLPGA97期生で、身長157cm、血液型はO型。趣味は音楽鑑賞で、好きな色は黒。
出身高校は、大阪のルネサンス大阪高等学校(通信制)。ただし、最初からこの学校だったわけではありません。中学卒業後はゴルフの強豪である大阪の好文学園女子高校に進学し、1年生からレギュラーとして全国大会でも活躍していました。
転機は高校1年生の春休み。トレーニング中に左足のくるぶしの下を疲労骨折してしまいます。その約2か月後、彼女は通信制への転入という大きな決断を下しました。
本人はJLPGAのインタビューで「前の学校が嫌だったわけではなく、プロテストへ向けて練習により集中できる環境をつくりたかった」と語っています。通学時間すら練習に充てたい——それほどの覚悟でした。
その決断は結果に結びつきます。2024年、高校3年生で受験したJLPGAプロテストに一発合格。
受験者695人、合格率およそ3.7%という狭き門を、当時17歳(合格者中最年少)で突破しました。現在は日本ウェルネススポーツ大学に在学しながら、ツアーを戦っています。
ゴルフを始めたきっかけと、父親との「夜の練習場」の日課
加藤選手がゴルフと出会ったきっかけは、シングルプレーヤーだった父親の勧めでした。初めてクラブを握ったのは7歳。本格的に取り組み始めたのは10歳からです。
意外なのは、最初はまったく好きになれなかったという点です。JLPGA公式のインタビューで、彼女はこう振り返っています。
「最初はあまり真面目に取り組んではいませんでしたが、中学2年ぐらいからよく練習するようになりました」
当初は練習にも身が入らず、当然結果も出ない。つまらないからさらに練習しない。そんな悪循環に陥っていたそうです。
その流れが変わったのは、練習量を増やしてスコアが出るようになってから。特に苦手だったショートゲームが上達し、無駄なボギーを叩かずパーを拾えるようになったことが大きかったといいます。
そして、父親との関係がもっとも色濃く表れるのが、通信制へ転入した後の日課です。
午前中は自宅近くの有馬カンツリー倶楽部で練習。いったん帰宅して勉強とトレーニング。そして夕食後、仕事を終えた父親と一緒に練習場へ出かける。これが最終プロテストまでの約1年間、毎日繰り返されました。
一日の仕事を終えてから、娘の練習に付き合う。派手なエピソードではありませんが、この地味な積み重ねこそが、17歳での一発合格を支えた土台だったのでしょう。所属先のヤマエグループホールディングスも、公式プロフィールで「両親の薦めで10歳からゴルフを始めた」と紹介しています。
師匠・藤井かすみプロとはどんな人物?
加藤選手の公式サイトには「師弟関係」という欄があり、そこに記されているのが藤井かすみプロの名前です。
藤井かすみプロ(1967年11月30日生まれ、山口県岩国市出身)は、JLPGAツアー通算10勝を挙げた名選手。ただ、その経歴はかなり異色です。
学生時代はソフトボール選手で、高校ではエースで四番。東京女子体育短大では全日本大学選手権の優勝投手となり、日本代表にも選ばれています。ゴルフを始めたのは23歳から。OLを辞めてキャディを経験しながらプロを目指し、3度目の挑戦となる1995年、28歳でプロテストに合格しました。
さらに、そこから勝てない時期が続きます。初優勝はツアー参戦6年目の2001年「ベルーナレディース」。34歳での初勝利でした。しかしこの年は国内ツアーでトップ5が10回、賞金ランキング4位と大ブレーク。初優勝からの4年間で一気に10勝を積み上げました。
現在はマスターズゴルフアカデミーの専属コーチとしてジュニア育成に力を注ぎ、日本プロゴルフ選手育成協会(JGDA)の代表も務めています。一部メディアによれば、加藤選手が藤井プロの指導を受け始めたのは中学1年生の頃とされています。
ここで一つ、興味深い符合があります。加藤選手が掲げる将来の目標は「JLPGAツアー通算10勝」。奇しくも、師匠が積み上げた勝利数とまったく同じ数字なのです。
「遅咲きでも、努力で頂点に立てる」——そんな生き方を体現した師匠のもとで、加藤選手は基礎を固めてきました。
まとめ
2026年7月26日、福岡県のザ・クイーンズヒルゴルフクラブで行われた「大東建託・いい部屋ネットレディス」最終日。第2日から首位を守り続けた加藤麗奈選手は、通算22アンダーまで伸ばし、JLPGAツアー初優勝を果たしました。2位の皆吉愛寿香選手、仲宗根澄香選手とはわずか1打差。JLPGAは「涙のJLPGAツアー初優勝」と伝えています。
思えば、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。
- 最初はゴルフを好きになれなかった少女時代
- 高校1年での疲労骨折と、通信制高校への転入という決断
- 骨折を抱えたままの最終プロテスト(QTファイナルは途中棄権)
- 2025年、ステップ・アップ・ツアー「ロイヤルメドウカップ」で6打差を逆転してのプロ初優勝
その一つひとつの場面に、仕事終わりに練習場へ付き合った父親と、遅咲きから10勝を積み上げた師匠・藤井かすみプロの存在がありました。
「才能がすべて」ではない。彼女のストーリーは、そう教えてくれます。ゴルフに取り組む方にとっても、日々の地味な積み重ねこそが結果につながるという、何よりの実例ではないでしょうか。
まだ19歳。目標の「通算10勝」まで、残り9勝です。今後のツアーで、加藤麗奈選手がどんな戦いを見せてくれるのか。ぜひ一緒に見守っていきましょう。
